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ユニバーサル ID が包括的な世界貿易のエコシステムを構築するためのカギを握る理由

Surecomp の戦略・デジタル化・事業開発担当シニア バイスプレジデントのエンノ-ブルクハルト・ヴァイツェル氏は、包括的な貿易成長を推進する一方で、貿易金融取引でデジタル ID 確認に LEI を活用して顧客の業務効率をどう改善するかについて説明いたします。


著者: エンノ-ブルクハルト・ヴァイツェル氏、Surecomp の戦略・デジタル化・事業開発担当シニア バイスプレジデント

  • 日付: 2022-10-05
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2022 年初頭、GLEIF は Surecomp と提携して、クラウドベースの貿易金融ソリューションにグローバルLEIインデックスを組み込みました。これを受けて、Surecomp の戦略・デジタル化・事業開発担当 SVP のエンノ-ブルクハルト・ヴァイツェル氏と情報交換し、デジタル ID 確認に LEI を活用して、信頼性の高い効率的かつ包括的な貿易ネットワークをどう促進するかについて検討しました。

確認可能な ID が貿易金融のプロセスにとって極めて重要である理由

LEI は、特にパンデックが始まって以来、不正取引が増加基調にあるため、あらゆる貿易参加者にとって極めて重要です。当社の顧客に対して、取引主体の固有 ID データへのリアルタイム アクセスを提供することは、効率的で信頼ベースの貿易金融関係に極めて重要です。

LEI インデックスによって、確認プロセスは効率化され、LEI を入力すると残りのデータフィールドが自動入力されるため、各取引主体のデータを手作業で入力する必要がなくなることで貴重な時間が節減されます。このため、顧客の本人確認 (KYC)、不正防止、マネー ロンダリング対策 (AML) のソリューションを容易に導入できます。また、情報の入力ミスにより生じる誤りによるだけでなく、複数のタイプの ID を誤って混同することによるヒューマンエラーが防止できます。

Surecomp は LEI データをどう活用するつもりか、パートナーシップの長期的な目標とは何か

LEI データは、当社の RIVO プラットフォームに組み込まれており、このプラットフォームは、貿易金融取引向けの中央管理型ソリューションです。LEI データを組み込めば、当社の顧客は、貿易参加者の ID を迅速に確認できるため、貿易取引における信頼性と透明性の向上につながります。

グローバルLEIインデックスを活用するという Surecomp の決定の背後にある主なきっかけとは

LEI データを RIVO プラットフォームに組み込むと、ID 確認プロセスを合理化して、KYC、不正、AML に関するコンプライアンス向上のための取引主体の確認作業を標準化する手段がもたらされます。

今回の提携で Surecomp の顧客に新たにどのようなメリットがもたらされるか

当社の顧客が LEI データに容易にアクセスできるようにすることで、貿易金融プロセス全体の透明性、信頼性、効率性が高まります。LEI データは、(KYC) のコンプライアンスを促進し、顧客に対して、貿易の取引相手のクレデンシャルが確認済みで信頼できるという確実性と認証が即座に提供されるため、当社の顧客は、自社取引についてリスク低減の強化、透明性の向上、ID 確認の効率向上と迅速化というメリットを得られます。

Surecomp の事業運営はグローバルLEIインデックスとの今回の統合でどのようなメリットを得られるか

当社は、RIVO プラットフォームと連携する複数の補完的なソリューションを組み込んだエコシステムを構築する過程にあります。これらのソリューションはシームレスに統合されるため、当社の顧客は摩擦なしにそれらを利用できるでしょう。LEI データの組み込みによって、当社の顧客は LEI を一度入力すれば、ESG、コンプライアンス、AML、不正防止などの貿易金融分野における多種多様なソリューションに同時にアクセスできるため、当社はこうした摩擦のないエコシステムを実現できるでしょう。

LEI などの ID のイニシアティブについて、今後の世界貿易のネットワークにどのような影響が生じるか

世界の貿易ネットワークは、ID の確認と管理に関するイニシアティブから極めて大きなメリットを得られます。これにより、金融機関と企業は取引のライフサイクルの一環として、KYC のチェックに費やしていた時間を短縮でき、さらにオペレーション効率の向上と貿易の成長推進を実現できます。また、これらのイニシアティブによって、銀行は中小企業 (SMEs) の顧客についての確認を実施しやすくなるため、貿易金融のギャップ縮小に役立ちます。

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著者について:

戦略・デジタル化・事業開発担当シニア バイスプレジデントとして 2021 年 3 月に Surecomp に入社。貿易金融のデジタル化の新たな世界標準を設定するという使命の遂行に貢献する同氏の役割は主として、製品開発が顧客のニーズに完全に沿うように戦略の方向性を推進することなどがあります。資金と取引を中心としたコーポレート バンキング分野におけるベテラン専門家であり、グローバル経営コンサルティング会社の McKinsey に 5 年間在籍。また、世界の上位 20 位に入る貿易金融を手掛ける銀行の Commerzbank でもシニア職を歴任。貿易金融業界における能力と同氏の強い顧客重視姿勢は、効率向上、コスト削減、協働の促進、顧客サービスの改善を通じて顧客が成長を促進できるカギとなっています。


この記事のタグ:
LEIマッピング, オープンデータ, LEIのビジネスケース, データ管理, Global Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF), グローバルLEIインデックス, 顧客の本人確認(KYC)