GLEIFウェブキャスト:LEIを用いたデジタル識別の推進
GLEIFによる、デジタル時代の取引主体の識別を簡潔・最適化するよう設計された次なるステップについての説明
私たちの働き方はテクノロジーによって革命的に変化しました。組織内および組織全体における多くの手作業によるプロセスを自動化およびデジタル化することによって、膨大な時間と費用が節約されています。こうした一段とグローバル化したデジタル経済において、いくつかの明確なチャレンジが生じています。その一つは、顧客、パートナー、サプライヤーの身元確認の検証であり、いまだに時間がかかりコストの高いプロセスとなっています。このGlobal Legal Entity Identifier Foundation(GLEIF)ウェブキャストでは、これらの課題に対処するために、取引主体識別子(LEI)をどのように活用できるかについて説明させていただきます。
LEIはオープンで標準化された、高品質の参照データを基に取引主体を識別するワンストップのアプローチを、市場参加者に提供しております。したがって、LEIを広範囲にわたり採用すれば、事業取引の複雑さが解消される可能性があります。LEIを、デジタル証明書やブロックチェーン・テクノロジーに基づくソリューションなど、他の取引主体検証方法に統合することにより、誰でも簡単に、組織に関連するすべての記録にアクセスし、誰が誰の所有者であるのかを特定できるようになります。LEI が共通のリンクとなることで、すべてのオンライン取引上の取引主体の素性が確実なものとなり、グローバルなデジタル市場に誰もが容易に参加できるようになります。
当ウェブキャストと共に提出されたプレゼンテーションのダウンロードおよび詳細な背景情報のデータについては、以下の「関連リンク」をご参照ください。
当ウェブキャストは以下の議題に重点を置きます:
- まず、当組織およびLEIの概念について簡単にご紹介いたします。
- 続いて、GLEIFが行った調査に基づいて、デジタル時代の取引主体識別に関する主な課題を特定いたします。調査結果には、バラバラに存在し分断されている情報を広範なLEIの採用に基づくグローバルに受け入れられるアプローチで置き換えることにより、金融サービスセクターおよびその範囲を超えた企業に数量化可能な価値がもたらされることが示されています。
- その後、マッピングについて議論します。カウンターパーティの明確な識別はデジタルで事業を行う上での中核的要件です。このため、取引主体識別子Aを取引主体識別子Bと照合し、両組織が同じ組織として確実に認識されるようにするマッピングソリューションを多くの企業が使用しています。当社はGLEIFマッピング認定プロセスをご紹介します。当プロセスは、対応するLEIに対して自身の識別子をマッピングする組織が、マッピングを正確に行うために最先端の手法を用いているか検証します。
- また、当社がどのようにLEIのデータプール内で入手可能な情報を増やし、さらに情報にアクセスしやすくなるようにしているかについても知見を提供します。2018年12月11日導入予定の強化されたLEI検索ツール 2.0をご紹介いたします。このツールによってデータユーザーは世界中の企業の点をつなぐことができるようになり、また、次のGLEIFアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を目にすることができるでしょう。
- 分散型台帳技術をデータ収集およびグローバルLEIシステムの流通に活用できるか、並びにどのようにして活用可能かを評価する次のステップについて報告いたします。当議題に関しては、当社が提案するデジタル認証へのLEIの統合についても簡潔に議論いたします。
- そして最後に、GLEIF資金調達モデルに関する最新情報を提供いたします。
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著者について:
シュテファン・ヴォルフは、2014~2024年にGlobal Legal Entity Identifier Foundation(GLEIF)のCEOを務めました。2024年3月以降は、国際商業会議所(ICC)の産業諮問委員会(IAB)でデジタル貿易基準の調整、採用、取り組みにまつわるグローバルプラットフォーム、デジタル標準イニシアティブを率いました。IABの議長に任命される前は2023年からIABの副議長を務めており、同年、ヴォルフはドイツの国際商業会議所(ICC)の理事にも選出されました。
ヴォルフ氏は、2017年1月から2020年6月まで国際標準化機構金融専門委員会FinTech専門諮問グループ(ISO TC 68 FinTech TAG)の副コンビナーを務めていました。2017年1月、ヴォルフ氏は、One World Identityが選ぶトップリーダー100人のひとりに選ばれました。ヴォルフは、データ処理およびグローバルな実施戦略の確立に関して、豊富な経験を持っています。彼はキャリアを通じて、主要なビジネスや製品開発戦略の発展をリードしてきました。また、彼は1989年にISイノベーティブ・ソフトウェア社を共同設立し、初代専務取締役を務めました。その後、同社の後継企業であるIS.テレデータAG取締役会のスポークスマンに選ばれました。同社はその後、インタラクティブ・データ・コーポレーションに買収され、ヴォルフ氏は最高技術責任者に就任しました。彼はフランクフルト・アム・マインのJ.W.ゲーテ大学で経営学の学位を取得しています。
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顧客関係管理, データ管理, デジタル識別, Global Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF), GLEIFサービス, グローバルLEIインデックス, 顧客の本人確認(KYC), LEIのビジネスケース, LEIマッピング, LEI ニュース, LEI検索ツール, レベル2 / 関係データ(誰が誰の親会社か), リスク管理, 標準