2018年第1四半期末には、LEIの全体数は110万件を超えました。2017年第4四半期に観察されたLEIの新規発行件数が約40万件というピーク後、2018年第1四半期では、LEIの新規発行件数は167,353件に落ち込みました。2017年後半の際立った成長は、影響を受ける市場参加者が、2018年1月3日に施行されたEUの第2次金融商品市場指令(MiFID II)と金融商品市場規則(MiFIR)の遵守達成を目指したことが背景にあります。その期限が過ぎた2018年第1四半期におけるLEIの発行件数の低下は、MiFID II / MiFIRの施行に向けたLEIの導入が成功したことを示しています。
MiFID II / MiFIRによって規定されたLEI要件への遵守がまだ完了していない市場参加者は、欧州証券金融市場協会(ESMA)が発表した関連する暫定的取り決めは一時的に適用されるに過ぎないことに留意してください。(2017年12月20日、ESMAは、「投資会社が顧客の代わりにLEIコードを適用するために必要な書面をサービス提供前に当該顧客から取得することを条件に、あらかじめLEIコードを取得していない顧客に対して取引報告を提出する義務が生じるサービスを提供することができる6カ月間の経過期間」を認めると通知しました。)
この傾向は、グローバルLEIを採用することによるコスト削減や効率の向上などの恩恵に対する理解が、より広いビジネスコミュニティでさらに浸透したことを物語っているかもしれません。(下記の「関連リンク」にある、マッキンゼー・アンド・カンパニーとGLEIFのホワイトペーパー 「取引主体識別子:固有カウンターパーティ識別子の価値」(The Legal Entity Identifier: The Value of the Unique Counterparty ID) も参照してください。)
四半期別レポートには、グローバルLEIシステム独自の概念や定義についての記載があります。このレポートをより理解しやすくするために、 「グローバルLEIシステムビジネスレポート(Background Information on Global LEI System Business Report) の背景情報」文書に関連概念をまとめてあります。