誰が誰かに関するデータ2017年11月1日から、レベル1LEI-CDFバージョン2.1連結ファイルが権威あるソースとなります
特定の報告フォーマットに基づく取引主体の情報が含まれたGLEIF連結ファイルは、GLEIFのウェブサイトから無料でダウンロードできます
2017年11月1日から、Global Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF)が発行する「レベルl 1 LEI-CDF バージョン 2.1 連結ファイル」が、レベル1データ、すなわち、Global Legal Entity Identifier (LEI) システムにおける「誰が誰か」に関する名刺情報の権威あるソースとなります。
このブログでは、GLEIF連結ファイルに提供されるデータに関する背景情報と、レベル1 LEI-CDFバージョン2.1連結ファイルのLEI母集団について現在入手可能な情報に基づきLEIデータ・ユーザーにとっての利点の概要を投稿します。
このブログの投稿に言及されているコンセプトの詳細が書かれているGLEIFウェブサイトの専用ページへのリンクと、関連の技術文書へのアクセスは、以下の「関連リンク」に記載されています。
「レベル1」とレベル2」のデータは何を意味するのですか?
LEI参照データで入手できる名刺情報、たとえば取引主体の正式名称やその登録住所などが、「レベル1」データと呼ばれます。このデータは、「誰が誰か」について答えを提供します。2007年5月に、「誰が誰の親会社か」という質問に答える「レベル2」データを含めることによりLEIデータプールを強化するプロセスが始まりました。このデータにより、取引主体の直接および最終の親会社の確認が可能になり、またその反対に個々の企業に所有されている会社をリサーチできるようにもなります。
「共通データファイル」フォーマットとは何ですか?
LEI発行組織は、共通データファイル(CDF)フォーマットを使用して、LEIや取引主体参照データの報告を毎日行います。CDFフォーマットは、国際標準化機構(ISO)17442標準(LEI標準)を業務に導入するために必要な特異性を提供します。LEI発行組織は、登録、更新、その他のサービスを提供し、LEIを取得しようとする取引主体の主要なインターフェースの役割を果たします。
「GLEIF連結ファイル」とは何ですか?
GLEIFは、完全なLEIデータ・プールへのオープンアクセスを確保する責任があります。GLEIF連結ファイルは、このデータプールにアクセスする方法を提供します。GLEIFは毎日、4つの別個の「連結ファイル」を発行します。連結ファイルには、LEIおよびLEI発行組織が公表する、関連のLEI参照データが含まれています。GLEIFは、LEI発行体が提供する元のソースファイルを変更しません。連結ファイルは、GLEIFのウェブサイトから無料でダウンロードでき、関連のCDFフォーマットに基づくLEIを取得した取引主体に関する個別情報を記載しています。
GLEIF連結ファイルで提供されるレベル1データ
LEI-CDFフォーマットは、LEI発行組織がLEIおよびレベル1参照データを報告する方法について定義しています。この標準は元々、2014年8月にLEI規制監視委員会(LEI ROC)が開発したもので、すべてのLEI発行組織に義務付けられています。その後、GLEIFが標準の維持とそのさらなる開発の責任を負いました。
2016年11月に、GLEIFはLEI-CDFフォーマットバージョン2.0の情報を公開しました。これは主に、2014年以降の基準のアプリケーションからLEI発行組織と共に学んだ教訓を反映しています。2017年5月にGLEIFは、更なる最新版、LEI-CDFフォーマットバージョン2.1を公開しました。
GLEIFは、2015年6月8日以来、LEI-CDFフォーマットバージョン1.0に基づくLEI母集団全体に関するレベル1データを盛り込んだ連結ファイルを毎日発行しています。2017年5月から、GLEIFは、アップデートされたLEI-CDFフォーマットバージョン2.1に基づくレベル1データを含む追加の連結ファイルを毎日発行しています。これは、LEI-CDFバージョン2.1に必要な能力に到達したLEI発行体が利用できるものです。
2017年11月1日現在、レベル1LEI-CDFバージョン2.1連結ファイルには、レベル1データ、すなわちLEI母集団全体について、誰が誰かの情報を提供するLEI記録と関連の参照データが含まれています。この日現在、レベル1データに関する権威あるソースはレベル1LEI-CDFバージョン2.1連結ファイルです。
GLEIFは2018年5月1日までの移行期間中は引き続き、レベル1LEI-CDFバージョン1.0連結ファイルとレベル1LEI-CDFバージョン2.1連結ファイルの両方を利用できるようにします。これにより、LEIデータユーザーは、LEI-CDFフォーマットバージョン2.1に沿った処理とオペレーションに適合する十分なリードタイムを持つことができます。
レベルLEI-CDFバージョン2.1連結ファイルに基づくLEIデータユーザーの利点
各LEI記録に代表される名刺情報は、アップデートされたLEI-CDFフォーマットバージョン2.1に基づいており、現在、以下の理由から改善されたユーザー体験を提供しています:
- データ品質の向上とより信頼できるデータ内容。
- 清浄かつ十分な文書化データに基づく曖昧さのない情報。
- より容易にデータベースまたはシステムにデータを統合。
- 情報をより明確に構造化した結果、人間と機械の両方にとってより解釈しやすくなったデータ。
- データが豊富になったことで取引主体の種類分けがしやすくなり、グローバルな市場についての洞察が得やすくなっている。
以下のGLEIFサービスは現在、LEI-CDFフォーマットバージョン2.1に基づいています
グローバルLEIインデックスには、当局の中央リポジトリーの関連参照データなど、過去および最新のLEI記録が含まれています。2017年11月1日現在、グローバルLEIインデックスで入手可能な情報は、レベルLEI-CDFバージョン2.1連結ファイルに含まれるデータに基づいています。
また、以下のGLEIFサービスは、現在、LEI-CDFフォーマットバージョン2.1に基づいています:
- GLEIFデータ品質管理プログラム:GLEIFデータ品質管理プログラムは、LEIデータプールの完全性を最適化します。このプログラムでは、明確に規定された各種基準に基づき、LEIデータプールの質を監視、評価、最適化することができます。GLEIFが発行する月次の報告書には、グローバルLEIシステムにおいて達成されたデータ品質の水準に関するGLEIFの評価結果が要約されています。(2017年11月の報告書は2017年12月5日に発行されます。)
- LEI検索:グローバルLEIインデックスは、GLEIFが開発したLEI検索エンジンと共に、取引主体参照データ全体を、興味のある当事者誰でもが無料で自由に使えるようにします。
- LEIデータへのチャレンジ:GLEIFが利用できるようにした集約的なチャレンジ機能は、LEIデータのアップデートを誘発する能力を、関心のある全ての当事者に付与します。この簡単で便利な機能により、特にLEI記録および関連する参照データの検証や、必要に応じた素早い更新を開始することができます。
GLEIFは、定期的に CDFフォーマットを見直し、LEI ROCが導入する新規の方針や採用方針に基づき、更新の必要なものを特定します。
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著者について:
シュテファン・ヴォルフは、2014~2024年にGlobal Legal Entity Identifier Foundation(GLEIF)のCEOを務めました。2024年3月以降は、国際商業会議所(ICC)の産業諮問委員会(IAB)でデジタル貿易基準の調整、採用、取り組みにまつわるグローバルプラットフォーム、デジタル標準イニシアティブを率いました。IABの議長に任命される前は2023年からIABの副議長を務めており、同年、ヴォルフはドイツの国際商業会議所(ICC)の理事にも選出されました。
ヴォルフ氏は、2017年1月から2020年6月まで国際標準化機構金融専門委員会FinTech専門諮問グループ(ISO TC 68 FinTech TAG)の副コンビナーを務めていました。2017年1月、ヴォルフ氏は、One World Identityが選ぶトップリーダー100人のひとりに選ばれました。ヴォルフは、データ処理およびグローバルな実施戦略の確立に関して、豊富な経験を持っています。彼はキャリアを通じて、主要なビジネスや製品開発戦略の発展をリードしてきました。また、彼は1989年にISイノベーティブ・ソフトウェア社を共同設立し、初代専務取締役を務めました。その後、同社の後継企業であるIS.テレデータAG取締役会のスポークスマンに選ばれました。同社はその後、インタラクティブ・データ・コーポレーションに買収され、ヴォルフ氏は最高技術責任者に就任しました。彼はフランクフルト・アム・マインのJ.W.ゲーテ大学で経営学の学位を取得しています。
この記事のタグ:
Global Legal Entity Identifier Foundation (GLEIF), グローバルLEIインデックス, GLEIF連結ファイル, 共通データファイルフォーマット, レベル1 / 名刺データ(誰が誰か), 標準