当初から、LEI は「広範な公共財」としての役割を果たし、主に世界の金融市場において、その使用の義務付けが広がり、非常に必要とされていた透明性を生み出し、金融包摂を推進することに成功したことが明らかになっています。マネーロンダリング、テロ資金供与、その他の形の金融犯罪の対策において、世界で 200 を超える金融規制当局は、資本市場に参加する取引主体に LEI を義務付けています。LEI は、世界中の金融機関、規制当局、取引主体のデューデリジェンス、顧客の本人確認 (KYC)、マネーロンダリング対策のプロセスに変革を起こしたと言ってもいいでしょう。さらに、LEI の採用を促すために、GLEIF は同時に、組織が LEI を取得することをより容易かつ価値あるものにすることにより実行し続け、組織のオンボーディング・プロセスで本人確認・検証の実務に LEI を組み込む必要がある組織に対して、業務上の正当性を示しています。これは、ID業界のステークホルダーとLEI発行組織のネットワークと協働して、LEIの使用に対する経済的かつ運用上の障壁を撤廃するために既存のエコシステムを進化させ拡張することにより実行されています。
それに加えて、GLEIF は自らのトランスフォーメーションを経験しており、つまり規制された LEI の使用の枠を超えてその範囲を拡張できるようにするためのトランスフォーメーションであり、LEI があらゆるセクターのあらゆるID管理システムにより高い信頼性、効率性、透明性をどのようにもたらすかについて、組織が理解できるよう支援しています。こうした新たな戦略的方向性は、LEI の採用増大に連動するビジネス界全体へのより広範な恩恵に関する理解に基づいており、そのため、GLEIF はあらゆる取引主体による LEI の採用、そして規制により義務付けられたユースケースの範囲を超えて LEI の自主的な採用の促進を目指します。
並行して、GLEIF は、デジタル ID の実現が不可欠であることを認識しています。GLEIF は引き続き、デジタル世界におけるその固有の適応性を広げることにより、組織 ID の管理ツールとして LEI が提供する価値を構築して増幅させていく方針です。世界中の組織がプロセスや取引のデジタル化を急ぐ中、デジタル真正性への信頼は依然として不足しています。この点に関して、グローバル経済で用途を広げて実現するために、GLEIFは、デジタル証明書、および分散型のビジネスIDの新たなモデルなど既存の技術を活用し、あらゆる企業がグローバルLEIシステムを活用して人の介入を必要とせずに、本人確認や取引先の真正性を検証できるようにしています。いずれの例においても、グローバルに統一された実装を可能にするため ISO 標準が確立され、業界特有の概念実証は急速に成熟しつつあり、LEI 発行組織として知られる GLEIF のパートナーネットワークは、将来の需要を見込んで拡大、多様化しつつあります。
GLEIF のビジョンは依然として変わりませんが、GLIEF は、自らのトランスフォーメーションの知識を世界に向けて発信する方法を近代化しました。新たなロゴ、ストラップライン、トラストマークなど、ブランドアイデンティを一新して明確にしました。こうした外観のトランスフォーメーションを行った意図は、オフラインとデジタルを問わず両方の世界における LEI の共通の用途に関する進行中の進化を反映しており、GLEIF エコシステムが LEI の中核となる目的、つまりオフラインかオンラインかを問わず、世界中の取引主体間の持続的かつ検証可能な信頼を構築するという目的を効果的に伝達するために役立っています。