LEIデータ GLEIFのデータ品質管理
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評価する対象のみを管理可能

データ品質の確認



GLEIFは、LEI規制監視委員会(ROC)やLEI発行組織と緊密な話し合いを行い、LEI母集団に関するデータ品質の概念を明確にする、測定可能な一連の品質基準を定義しました。これには、国際標準化機構が開発した標準を使用しています。定義された 品質基準を定めることにより、GLEIFは、グローバルLEIシステム内のデータ品質レベルを評価するための、透明性が高く客観的な基準を確立しました。

GLEIFのデータ品質の確認は、グローバルLEIシステムに提供された参照データが、最新の 状態遷移および検証ルール に準拠していることを保証するためのものです。これらの確認は、共通データファイル(CDF)フォーマットに基づいて規定されています。

各データ品質の確認は、成熟度品質基準、意図、前提条件および条件を含む形式的な記述を特徴とします。

この確認セットは、いわゆる規則の設定をなしています。各確認は「If X then Y」の種類であり、Xが確認の前提条件として記述される場合、Yは確認条件となります。記録、関係性または適用除外が確認の前提条件を満たしていない場合、この確認は「該当なし」になります。前提条件を合格して条件と照らし、値がYと合致しない場合、確認は「不合格」とみなされ、それ以外の場合は、確認は「合格」とみなされます。

GLEIFの規則の設定

  • 意図
    意図は、簡潔な言語で記載され、特定のデータ品質の確認の目的がまとめられています。
  • 前提条件
    すべてのデータ品質の確認が、すべてのLEI記録に適用されるわけではありません。たとえば、一部のデータ品質の確認は、ファンド会社、またはアクティブエンティティのみに適用されます。それぞれの確認の前提条件によって、一定の確認が適用されないLEI記録を除去します。
  • 条件
    すべてのデータ品質の確認では、特定の一義的な不合格の条件が導入されています。この条件は、一定のデータ品質の確認の前提条件を合格したLEI記録のみに適用されます。

確認のカテゴリー

また、データ品質の確認は、その性質と測定の種類に基づいて、カテゴリーに分類できます。たとえば、メタの確認は、フォーマットと適時性、最新性、アクセシビリティの基準に焦点が当てられ、一方でフォーマットの確認は、共通データファイルフォーマットと埋め込まれたXMLスキーマ定義によってほとんど実施されます。記録レベルの確認は、必須および任意のフィールド要素に適用され、フォーマットと妥当性(価値の範囲)を対象とします。


成熟度のモデル

グローバルLEIシステムの全体のデータ品質を定義するために、GLEIFは、成熟度モデルを採用して、定義された品質基準を評価します。様々なカテゴリーに関連する確認の種類に基づき、すべての確認に一つの成熟度を割り当てます。素晴らしい品質と期待される品質の成熟度は、その下のレベルが完全に保証された場合のみ達成できます。

1 - 必要とされる品質:
このレベルは、結果を繰り返し可能であることを示しており、以下で構成されます:

  • フォーマットの確認
  • 必須の要素に関するすべての確認

2 - 期待される品質:
このレベルは、管理がうまくいっていることを反映しており、以下で構成されます:

  • 妥当性の確認
  • ビジネスルールの確認
  • 関係性の整合性の確認
  • 任意の要素に関するすべての確認

3 - 素晴らしい品質:
この3番目のレベルは、最適化がうまくいっていることを反映しており、以下で構成されます:

  • 表現の確認
  • 適時性の確認
  • LEIのライフサイクルとレガシーの記録に関するすべての確認

データ品質の基準

定義された品質基準を定めることにより、GLEIFは、グローバルLEIシステム内のデータ品質レベルを評価するための、透明性が高く客観的な基準を確立しました。

品質基準 定義
正確性 データ内に識別可能なエラーがどれだけ少ないか、データ要素またはデータセットが、正しいとされている権威あるソースにどれだけ一致しているか、またはデータが実世界の対象物をどれだけ正確に表しているかを表します
アクセシビリティ 容易に入手可能で、強力な保護と制御がプロセスに組み込まれているため合法的にアクセスできるデータ項目の範囲を表します
完全性 必要なすべてのデータがどれだけ記載されているかを表します
包括性 必要なすべてのデータ項目が含まれていることを表し、意図的な制限を文書化したうえで、データの全域が収集されていることを保証します
一貫性 固有のデータ部分が複数のデータセットとどれだけ同じ値を持っているかを表します
最新性 データがどれぐらい最新のものであるかを表します(特定の時点で最新であればデータ値は最新であり、以前は最新であったがその後不正確になった場合はデータは古くなっています)
整合性 データの関連性に関する定義された規則(例、主キー/外部キーの参照整合性など)にどれだけ適合しているかを表します
出所 属性値の履歴や由来
表現 データのフォーマット、パターン、読みやすさ、および本来の目的に合ったデータの有用性を表すデータ品質の特性を指します
適時性 データが必要とされる時に入手できる程度/ データが最新であり有効な時間枠内で入手可能であるかどうかが関わってくるデータ品質の概念で、適時性は、データが使用される方法と状況によって判断されます
一意性 データ要素のすべての固有値が1度だけ表示されている度合を表します
有効性 データの値がドメイン内の値のセット(使用可能な値のセット、または値の幅など)にどれだけ適合しているかを表します

ダウンロード可能な関連ファイル

GLEIFの規則の設定を見てみる

GLEIFは、透明性の最大化を目指しており、そのため各データ品質の確認の仕様を公開しています

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